2025~26年度国際ロータリー会長挨拶

国際ロータリー会長 フランチェスコ・アレッツォ

よいことのために手を取りあおう

親愛なる友人の皆さま

2 週間前、私は自宅の居間で孫たちと遊んでいました。その数日後、私はカルガリー行きの飛行機に乗り、この素晴らしい組織を率いるという突然の責任を負うこととなりました。人生はあっという間に過ぎますが、自分がいるべき場所に導いてくれるものです。

今年度の始まりに、次の明確なメッセージをお伝えしたいと思います:よいことのために手を取りあおう。シンプルながら、力強いフレーズです。ロータリーでは、あらゆる取り組み、日々の奉仕、入会してくる新会員、世界的な課題への対応の裏に、二つのことがあります。それは「友情」と「信頼」です。

強いクラブは、友情と信頼によって築かれます。私たちは、友情と信頼のもとに有意義なパートナーシップを築き、世界的な問題を各地域で解決へと導きます。私たちは、肩書や称賛のためでなく、謙虚さ、人間性、思いやりをもってリーダーシップを発揮します。しかし、実のところ、このようなリーダーシップは必ずしも簡単ではありません。私たちは人間であり、間違えることもあります。意見が対立することもありますが、ロータリーではより大きな視点が求められます。ロータリーのビジョン声明の全文を見てみましょう:

「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」

特に肝心なのは、「自分自身の中で」という部分です。なぜなら、変革とは戦略から始まるものではないからです。変革は、一人ひとりの人格や互いへの接し方から始まります。どのように耳を傾け、サポートし、奉仕するかということから始まるのです。

今年度、そのことを胸にリーダーシップを発揮していただくようお願いいたします。関係を通じてロータリーを成長させ、より親しみやすく、柔軟で、新しいアイデアを受け入れるクラブとなり、1年という枠を超えてビッグに考えてください。私たちの任期はあっという間ですが、継続性とビジョンを持って計画、行動すれば、末長いインパクトを生むことができます。私たちの優先事項が、会員増強、ポリオ、平和であることも忘れないようにしましょう。かつてないほどポリオの根絶に近づいていますが、ここで歩みを止めるわけにはいきません。世界の子どもたちとの約束を守らなければなりません。また、ロータリーは1 世紀以上にわたって平和を構築してきました。安全な水のシステム、青少年交換、母子の健康プロジェクトなど、あらゆる活動が平和へのステップとなります。

私が若き職業人としてロータリーに入会したとき、役に立ちたいと強く思っていましたが、人前で話すことを恐れていました。ロータリアンの仲間たちが私を信頼し、さまざまな役割を担うよう背中を押してくれました。そうする中で、ロータリーが私の人生を変えました。ロータリーは、勇気と目的を与えてくれました。何よりも、皆さま、すなわち世界中の友人、チーム、ファミリーを与えてくれました。

友人の皆さま、引き出しの奥にしまっていた夢、特に大きすぎたり大胆すぎたりして実現できないと思っていた夢を、取り出すときが来ました。その夢に光を当てましょう。クラブ、地域社会、そして世界のために、よいことのために手を取りあおうではありませんか。リーダーとして奉仕するだけでなく、喜び、つながり、愛に満ちた1 年といたしましょう。
感謝と敬意を込めて。

RI第2820地区ガバナー挨拶

国際ロータリー第2820地区 ガバナー 瀬戸 隆海(水海道RC)

【地区スローガン】

時は今 ところ足元 そのことに
打ち込む命 永遠の御命
 

2025-26 年度、第2820 地区ガバナーを勤めさせていただきます、水海道RC の瀬戸隆海です。当地区は、
1992 年に第2550 地区(茨城・栃木)を分割して以来、今年度34年目を迎えます地区です。その歴史と伝統、そし
て歴代のパストガバナーによって実績を積み重ねられた重責を引き継がせていただくという事は、光栄でありな
がら荷の重さを感じるものであります。

いよいよ新年度がスタートし、さらなる飛躍を目指して精進していく所存であります。

さて6 月8日に、マリオ会長エレクトが辞任され、フランチェスコ・アレッツォ氏(イタリア・ラグーザRC 所属)に変わりました。あまりの突然の事で、私たちを含め世界中のロータリアンは、これから先どうなってしまうんだろうと不安と計画の見直しなど話題になりました。RIの声明として、会長が変わろうとも方針についてはいささかの狂いもないと発信されました。それは、行動計画推進に基づいて制作された方針は、いささかの狂いもないという事であります。

世界中でロータリーを、「地球上で最も有能なボランティアのチーム」と称されている今、ロータリーをより拡大する計画の概要を示し、成長、奉仕、つながりを大切にして、会長メッセージとして「よいことのために手を取りあおう」と会員に呼びかけました。そのメッセージは、会長が変わろうとも変化はありません。

そうです、今年から会長テーマから会長メッセージと改変いたしました。このことは、大髙ガバナー年度から始
まったロータリーの3年間の目標と計画(3-year Rolling Target / Plan)に基づいて、革新ながらにも継続を進め
ようということの表われであります。常に目標設定を行い、そして見直しを行い、更に次のステップに突き進むということは、躍動を止めないということではないでしょうか。

マリオ元RI会長は、ロータリーの最大の財産は会員であり、個々の会員が協力することで世界を変える力があ
ると述べられました。また、成長のための「不可欠な3 つの柱」として、革新、継続性、パートナーシップを挙げ、変化する世界に適応し続ける事の重要性を強調しています。このメッセージは、ロータリー会員が団結し、共に善いことを行うことで、地域社会や世界全体にポジティブな変化を与えてくれるということを示唆しているのでしょう。

ロータリーの歴史を積み重ねるためには、常に若い仲間を取り入れ、引き継いでいかなくてはなりません。悲
しいかな、人間は年齢を積み重ねていくうちに亡くなっていきます。ということは、ロータリーは常に脱皮をし、新しい命を吹き込まなければなりません。ロータリーを変えるためには、ロータリアンが変わらなくてはいけません。ロータリアンとしての理想と責務を外さない限り、自由なロータリー、快活なロータリー、そして楽しいロータリーを共に推し進めてまいりましょう。

皆さんのクラブはいかがでしょうか。毎年、新しい若い会員が入会していますでしょうか。新しいリーダーを育てていきましょう。若い会員が入らない、会員拡大ができない、そういったクラブは5 年後には消滅するとまで言われています。

2025-26 年の国際協議会は、世界中の会長エレクトとそのパートナー、そしてリーダーの総勢1300 名の仲間が集い、研修を行う場所であります。今年は、世界中のローターアクターの代表も参加いたしました。日本からも2 名のローターアクターが参加しました。若い人の意見はとても刺激的でしたし、若い人は先輩方に何を望んでいるのかということを知る必要があるし、ロータリーを活性化するためには、若い声に聴く耳を持たなければならないでしょう。ローターアクトにしても衛星クラブにしても、我々はもっともっと若い力を受け入れなければいけません。

皆さんのクラブでは、ロータリーの3 年間の目標と計画(3-year Rolling Target / Plan)を推進していますでしょうか。ややもすると一般会員は、そんなことはクラブの会長だけが知っていれば良いなんて、心の底で呟いていませんか。じゃあ、私のクラブの状況はどこで確認することができるの?って思っていませんか。それは、My ROTARY やロータリーポータルサイトで見ることができます。当地区は、MyROTARY の登録割合は、全国でも上位の位置にあります。しかしながら、登録はしたけど見たことがないという会員が大変多いです。My ROTARY やポータルサイトには、ロータリーの情報がたくさん詰まっています。そのような情報を使わない手はありません。My ROTARY のラーニングセンターでは、ロータリアンとしての基本的情報から始まって、危機管理に関する私たちが心得なければいけないことがたくさん記述されています。是非とも、ロータリーのサイトをご利用ください。

それに合わせて、ロータリーの友に目を通してみてください。過日の地区研修・協議会の席で、ロータリーの友4月号のことについてお訪ねしたところ、読んだ人は数人しかおりませんでした。とても、残念な事であります。4月号には、水戸好文ロータリークラブの川上会長の事が特集されておりました。私は、川上会長のことについては、よく存じているつもりでありましたが、記事を読んでいますととても幅広い見識をお持ちである方ということを知って、とても驚きました。その他にもたくさんの情報が盛り込まれております。是非とも、ペラペラとページを捲っていただき、気になるところを熟読してください。

ところで、皆さんはロータリーを楽しんでいますか? ロータリーの楽しさって一体何処にあるか考えた事はありますか? ロータリークラブを立ち上げたポール・ハリスは、あの混沌とした時代で彼の本心で話し合える友人がいなかったから、心から許せる友達作りに、ロータリーを立ち上げたとも言われています。同じ職業人だと、利害や業種内の仕事の取り合いになってしまい、また異業種の情報をも交換できるよう一業種一人ということになりました。次第に、仲間づくりだけでなく社会に貢献できるようにと社会奉仕が始まったわけです。

「地球上で最も有能なボランティアのチーム」といわれるまでに成長してきたロータリー、本当にボランティアだけでしょうか。私は今回の国際協議会に参加した時、オーランドの会場で海外の友人たちと再会いたしました。その友人とは、海外での奉仕活動で一緒に携わった人とか、人の繋がりで紹介された人とか、我ながら実に人の繋がりの深さに関心をする次第です。国内でもそうであります。同期のガバナーの中で、ガバナーの奥さんの実家の繋がりでより一層絆を深めたり、他のガバナーの仕事上のお客様が私の知り合いであったり、様々な縁があります。そこには、ロータリーの仲間だからこそ信頼できるのでしょう。ロータリーの楽しさは、人との交わりであると私は思っています。是非とも、人との交わりを大切にしていただき、交わりの輪を広げてこそ、ロータリーを楽しむということではないでしょうか。

今年一年に限らず、ロータリーを楽しみ、お互いに切磋琢磨していきましょう。

【地区数値目標】

  1. 会員数 (ロータリアン・ローターアクター)→『ロータリーの財産』
    ・地区 2,000名
      ロータリークラブ(含む衛星クラブ会員) 純増 クラブ会員数× 8%
      ローターアクトクラブ 純増 1名
    ・特化型の衛星クラブ創立の促進

2. ロータリー財団寄付
 1.年次基金寄付     150ドル/人
 2.ポリオ・プラス基金   30ドル/人
 3.恒久基金(ベネファクター) クラブ1人以上
 4.ポリオ・プラス・ソサエティ(PPS) 現PPS 会員+ クラブ1 名以上
 5.ポール・ハリス・ソサエティ(PHS) 地区100 名以上維持

3. 米山記念奨学会寄付
・会員一人当たり25,000 円(普通寄付5,000 円 : 特別寄付20,000 円)

4. My ROTARY の登録推進と活用促進
・会員登録 全会員の90%以上
 ロータリーの情報源でもあり各自のロータリアンとしての資質向上

【地区行動目標】

1. ポリオ根絶のためのプロジェクト
ポリオ根絶はロータリーとしての最優先事項です。ポリオ根絶まであと少しと言いながら、昨年パキスタンで感染者が多発いたしました。また、ガザ地区でもワクチン由来の患者が流行しました。WHOはワクチン投与を強く訴え、ガザ地区においてポリオワクチン投与のために一時停戦にするほど、世界はポリオ根絶に対して重きを置いています。地区ではポリオ根絶キャンペーンを世界ポリオデーに合わせ、実行委員会を立ち上げ、地区全体事業としてイベントを実行いたします。→財団委員会を中心に、地区内各奉仕委員会・米山奨学生を対象、全クラブ。

2. ウクライナ支援事業のためにICC(国際共同委員会)設立に参画
当地区はウクライナ紛争が勃発した時から、早急に支援活動を行ってきました。そして、日本国内の多くの地区においても支援を行っています。しかしながら夫々の地区で支援を行うには限度があります。ウクライナは一か国で1地区であります。支援を受ける地区と支援する側の地区と協定を交わしICCを立ち上げ、効果的な支援をするよう推し進めていきます。日本国内ではICC を立ち上げたことはありません。日本は戦後80 周年という年に、ウクライナ復興のためのICCを立ち上げることは、とても重要な事ではないでしょうか。平和構築のためにご協力をお願いいたします。さらに、ウクライナ復興のための義援金をお願いいたします。→国際奉仕委員会

3. Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(インクルージョン)の促進
多様性 : 全てにおいて門戸を開放する
公平性 : 誰もが公平で大切にされる
インクルージョン : 多様性を受け入れ、互いに認め合い、みんなが活躍できる『四つのテスト』の実施
→クラブ奉仕委員会

4. 公共イメージの向上
会員増強の最大の手段として、ロータリーのイメージ向上があるのではないでしょうか。イメージアップの手段としては、様々な媒体はありますが、ロータリーそのものを我々が楽しまなければ、外部の人には伝わらないと思います。国際協議会において「ロータリー・ブランド」というテーマで話し合われました。いろいろな意見が出されましたが、今一度クラブで、委員会で意見交換していただくことで、公共イメージアップの手段が見えてくると思います。

5. 会員維持率の向上と増強
マリオRI 会長は、ロータリーの財産はクラブであり会員であると言っております。しかしながら現時点においては、会員減少は否めないものであります。老朽化したクラブは衰退の岐路に立たされるのであります。唯一復活する手立ては、新しい会員、そして若い世代の会員を増やすのみであります。クラブの次の世代への移行を推し進めるリーダーが必要であります。老朽化したクラブが、それを受け入れないならば新しいクラブを作るべきです。クラブが、それを受け入れないならば新しいクラブを作るべきです。近年のクラブの形態としては、サテライトクラブ、原因に基づくクラブ、企業クラブ、パスポートクラブ等があります。所謂、特化したクラブであります。特化した衛星クラブも有りでしょう。是非とも、新しい仲間を増やしましょう。

6. ローターアクトクラブの活性化
将来ロータリアンになるようなローターアクターへの投資であると踏まえ、我々はローターアクトと共に学び、ともに活動することが大切であります。そのためには、多くのメンバーを発掘していくのもロータリークラブとして支援していかなくてはなりません。

7.青少年育成事業の推進
未来を担うリーダーの育成に努めましょう。インターアクト、RYLA、青少年交換への支援及び協力を強化しましょう。

8. RLIへの積極的参加
RLIはロータリーにおける最大の指導力育成プログラムです。一人でもロータリーの活動に理解を深め、活力あるクラブ創生に力を出せるよう参加推進をお願いいたします。

9. メークアップの奨励
クラブ例会出席は会員としての義務でありますが、メークアップは諸事情により出席が叶わないための手段ですが、時には他クラブの情報、会員との交流、そして気付きがあります。自クラブだけなく、積極的に他クラブに出向いてみましょう。

10. My ROTARY の活用推進及び『ロータリーの友』の積極的な購読
ロータリーの情報がすべて網羅されております。是非とも、ロータリーの情報源の活用をお願いいたします。

11. クラブ優秀賞への挑戦
クラブ優秀賞を取ることが目的ではなく、自分たちが目標に向かってどれだけ躍進したかという評価です。それぞれのクラブ活性のために、トライしましょう。→ガバナー補佐

12. 国際大会への参加
今年度の国際大会は、2026年6月13日~17日に台北(台湾)で行われます。多くの登録をお願いいたします。

13. ロータリー希望の風奨学金支援の継続
東日本大震災により災害孤児になった青少年への教育支援をいたします。一人1,000円の支援を任意でお願いいたします。

水戸さくらロータリークラブ会長挨拶

会長  和田 公一郎

2025~2026 年度の会長を務める事になりました和田 公一郎です。
まず、皆様に留意して頂きたいことは我がクラブは散りかけているということです。
数字を言うと会員数が20 名を切るクラブはロータリーの存続が危ないと言われています。
ですから、1 にも2 にも会員数の回復が急務です。
今年度は期末に会員数を25 名とし次年度は30 名とします。
此様な事に成った原因の一つには、重鎮が去り、新会員が入会した際に新会員に十分な指導をせ
ずクラブとしての威風堂々たる風格を失った事です。そして一度失った風格は早々には戻りま
せん。
しからば今後どの様なクラブとして世間に見ていただくのか?
その答えは「水戸の市民に尊敬されるクラブ」になる事であると思います。風格もなく、尊敬さ
れないクラブに誰が入会したいのか!!…です。
ロータリーは生き方です。
仲間同士で助け合いお互いに声を掛け合う。責任ある個人を目指し、人の役に立つ人になり、自
分の立場を相手に伝えて納得して頂ける人になる、その結果会員数が25 名を目指しましょう。
解らないことは学べば良いのです。